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生産量日本一!アルプスの伏流水で育つ長野県のわさびをご紹介!

記事投稿日:2020.06.16

ツーンとした辛味と鼻を抜けるさわやかな香りがクセになる本わさび。長野県は、生産量全国一(平成30年農林水産省「特用林産物生産統計調査」)を誇ります。その9割を占めるのが安曇野産。農家や加工業者など約100の事業者が「安曇野わさび」の振興に取り組んでいます。

北アルプスの伏流水と特異な地形が育む産物

安曇野で作られているのは、野生に似た環境で育成し、主に生食用となる「沢わさび(水わさび)」。清冽な大量の水と、透水性がよい砂地のような土壌が必要で、育成にも月日がかかります。

ほかの地域であれば、非常に栽培が難しく割の合わない作物なのですが、北アルプスの麓に位置する安曇野市には、この水と土壌の2つの条件が高い次元で揃っていました。地形は全国的にも特異といえる複合扇状地で水はけがよく、毎日70万トンもの伏流水が至るところで湧き出しています。

その水源は、北アルプスの雪解け水であり、地下を通り外気温の影響を受けないため、真夏でも15度を超えることはありません。

安曇野でわさびが作られるようになったのは、明治時代後期から大正時代の頃。なし畑用の水路にわさびを植えてみたところ、良質なわさびが育ったことから地域での栽培が広まったそうです。

水と土壌を生かすため、安曇野のほとんどのわさび田は、実は地面を掘り下げて作られたもの。市内に広がるわさび田の風景は、先人たちが開拓精神より長い年月をかけ築き上げた農業遺産でもあるのです。

安曇野市では伏流水の湧き出る平坦地を掘り下げ畝を作り栽培する「平地式」と呼ばれる珍しい方法でわさびを栽培しており、年間を通じて収穫されています

わさびは、日本原産の植物。山間の冷たく清らかな渓流などに自生し、古くから栽培も行われてきました

わさびの豆知識その①

「本わさび」と「西洋わさび」の違い

日本原産のわさびが本わさび。「沢わさび」と畑で育てられる「畑わさび(陸わさび)」があり、沢わさびは芋、畑わさびは葉や茎が主に食されます。ヨーロッパ原産の「西洋わさび」は、主に練りわさびなどの原料に使われています。「生わさび」はわさびをすりおろしたもののことを指します。

わさびの豆知識その②

本わさびのおろし方

水できれいに洗って黒くなった部分を取り除きおろします。辛くしたい時は、鮫皮おろしのようになるべく細かい目のもので。なければ包丁の背などで叩いてもOK。細かくするほど香りと辛味が強くなり、抗菌作用も高まります。また、少量の砂糖をおろし器の上にのせてすりおろすと、わさびのアク(苦味)が消えて、より香りと辛味が引き立ちます。

わさびの豆知識その③

保存の仕方

おろさず保存しておく場合は、ぬらした新聞紙やキッチンペーパーなどで包み、さらにラップをして冷蔵庫に入れておけば、2週間程度もちます。おろす場合は、一気に全部おろしましょう。ラップでしっかりと包んで冷凍しておけば、長期間味わえます。

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もっと広く、多くの方へ安曇野わさびのおいしさを ~株式会社マル井~

日々の食卓に欠かせないのがチューブタイプの練りわさび。昭和21(1946)年、安曇野で創業したマル井は、チューブタイプも手がけるわさび加工の大手メーカーのひとつです。

独自の商品開発力を生かし、常温保存ができる練りわさびや冷蔵保存による生わさびなど、さまざまなタイプの商品を製造。中でも人気商品となっているのが、「味付あらぎりわさび」です。

5mmにカットした本わさびの茎を使用した、シャキシャキとした食感が特徴。醤油風味仕立てが肉にも合うことから、最近ではアメリカをはじめとする海外からの引き合いも増えているそうです。

「わさび製品は世の中にたくさんありますが、私たちがこだわっているのは、わさびの香りや味わいです。飲食店で食べても、うちの商品はわかりますよ」と話すのは、開発者のひとりである北原さん。

同社では、味覚訓練や味覚検査を経て社内官能検査員資格を取得した社員たちが、原材料であるわさびの芋や茎と塩や調味料などを使用した製品をチェックしています。そしてpHや塩分濃度なども毎回測定し、練りの状態を確かめて味見をすることで、高い水準の品質と安全性も確保しています。

地元に密着したわさび加工メーカーのパイオニアとして、職人御用達の一品から、多様な用途に答える品物まで、わさびの魅力にあふれる製品作りに挑戦しています。

肉に合うと評判の「味付あらぎりわさび」

北原さんは商品開発で原料の配合率も決めています

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地域の資源と環境を生かしたおいしく安心な漬物作り ~就一郎漬本舗~

就一郎漬本舗。会長の上條和男さん

わさびの辛味と酒粕のコクの相性が抜群のわさび漬け。松本・安曇野地域には造り酒屋も多く、上質な酒粕を入手しやすかったこともあり、多くのわさび農家でわさび漬けが作られました。特徴はその材料。市販されている一般的なわさび漬けの多くは茎を使っていますが、安曇野のわさび漬けは芋だけを刻んで漬け込んでいます。

「就一郎漬本舗」も地域に根差し、丁寧な製法にこだわった漬物メーカーのひとつです。当初はわさびを栽培しつつ日用品雑貨の販売も手がけていましたが、2代目で現会長の上條さんが漬物一本での経営を決意し、父親の名を冠した「就一郎漬本舗」を設立。

樽や桶に入れて半月ほど寝かせて旨味を増した酒粕を使う「特撰わさび漬」は平成11(2003)年の特産品の品評会で農林水産大臣賞を受賞した自慢の一品です。

もうひとつの主力商品が、長野県の特産である野沢菜漬け。浅漬け(一夜漬け)でなく、2週間程度漬け込み乳酸菌発酵させた“本漬け”にしてあるのが特徴です。

「長野県に来て野沢菜を食べた人が口をそろえたように、やっぱり本場の味はうまいっていうじゃないですか。あれは、ちゃんと乳酸菌発酵された野沢菜漬けを食べるからなんですよね」

そう話す上條さんが、野沢菜漬けの技術と安曇野のわさびを生かして生み出したのが、人気商品の「野沢菜わさび」。新鮮な本わさびならではの辛味と香りで、令和初の品評会で農林水産大臣賞に輝きました。

「『野沢菜わさび』は私が安曇野にいるからこそ生まれた商品です。これからも“自然の力を借りて作る”という理念で、おいしいものってなんだろう、安心で健康になれるものってなんだろう、そんな視点で商品を作っていきたいですね」

「本場の味」を販売しています

「野沢菜わさび」は本わさびを使って作った浸し液に本漬けの野沢菜を入れ、さらに3~4日漬けて作られます

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いかがでしたか?蕎麦や刺身などの和食はもちろん、ステーキなどの洋食との相性も抜群。日本が誇る香辛料として世界でも注目されているわさび。特集でご紹介した商品以外にも、いろいろ取り揃えています。ぜひチェックしてみてください。

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