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長野県ならでは!白銀の雪中で熟成される至極の農産物・加工品のご紹介

記事投稿日:2021.11.30

国内屈指のスノーリゾートを有する長野県。降り積もった雪は、豊かな雪解け水となって大地を潤し、さまざまな農産物を育みます。そして豪雪地に暮らす人々は、雪の中が外部の影響をほとんど受けない絶対空間であるという特徴を利用し、古くから食物の保存や熟成に役立ててきました。今、改めて「雪」を大切な天然の資源と捉えた取組みが注目されています。

雪が育む期間限定のブランド野菜 芯こそおいしい小谷村の雪中キャベツ~信州おたり雪中キャベツ生産組合(小谷村)~

伊折集落の住民からなる「伊折農業生産組合」の坂井昭十さん(中央)とJA大北の青木剛司さん(右)。

長野県北西部、北アルプス山麓に位置し、標高1,600~2,800mの山々に抱かれた小谷村。「特別豪雪地帯」に指定されるほど雪深く、4月上旬まで雪に閉ざされます。そんな小谷村内の畑で、積雪後最低2週間以上雪の下で栽培されるのが、とびきり甘い「信州おたり雪中キャベツ」です。

村では12月頃からまとまった雪が降り始め、キャベツは日本海からの水分を多く含むしっとりとした雪をかぶって年を越し、1月から本格的な収穫が始まります。まずは重機で、次にスコップでキャベツすれすれまで雪を掘り進め、最後は手で丁寧に雪を取り除くなど、手間ひまかけて収穫されます。一般的なキャベツの重さは1玉1.3kg前後ですが、雪中キャベツは平均的なもので2kg前後、大きいものだとなんと6kgクラスが収穫されることもあるそうです。

さらに、一番の魅力はその甘み。通常、キャベツの糖度は3~4度といわれる中、「信州おたり雪中キャベツ」は倍の8度以上と、いちごに匹敵する糖度を誇ります。雪の下は0度近くとキャベツがぎりぎり凍りつかない絶妙な温度が保たれており、キャベツは凍らないようと一生懸命糖分を蓄えることから短期間でぐっと甘みが増し、一方で辛みや苦みが抑えられるのです。キャベツの生命力から引き出される味わいや、雪中栽培ならではのみずみずしさは、雪の中で野菜等を保存する「雪中貯蔵」とは一線を画します。

約2mの深さの雪を重機やスコップで掘り、最後は手で丁寧に収穫される「信州おたり雪中キャベツ」。

伊折集落では2,000~3,000株を栽培。主に土・日曜日に行われる収穫作業には生産組合のメンバーのほか、村外や県外から手伝いに訪れる人も多く、交流の機会になっているのだとか。

村では昭和初期から主に自家用として雪中キャベツが食べられており、1958年頃には冬の収入源にできないかと雪中キャベツの生産が始まりました。ところが、当時の除雪作業は全て手作業で行われ、今以上に大変な重労働であったこと、また流通網も発達していなかったことから、北陸地方まで出荷していた記録はあるものの数年で断念してしまったそう。しかし2000年代に入り、集落単位での農業が活発化し始めて転機が訪れます。甘くておいしい雪中キャベツが希少品として注目され、再び出荷用として栽培されるようになったのです。現在は村内11集落で生産されており、2016年には生産上の課題に共同で対応し、ブランドの確立に向け、「信州おたり雪中キャベツ生産組合」を設立。集落営農3団体、法人1団体、個人9名が、村やJAとも協力しあい運営しており、栽培指導や作付け前後の反省会なども実施しています。

2020年は村内で育てられたキャベツの苗2万本を定植。夏場の虫害やネズミによる食害、掘り起こす際の傷などもあり、収穫量は例年7割ほどになってしまうそう。今年の生育状況について、生産者のひとりである伊折集落の坂井昭十さんは「天候に恵まれ、よい状態のキャベツができました。雪が少ない年は凍みて(凍結して)飴色になってしまいますが、今年のものは青々していて味もよく、玉も大きい」と自信をのぞかせます。おいしい食べ方を聞くと、「まずは生食!」とのこと。そこで収穫したてをかじってみると、シャキッとした食感と驚くほどの甘みが口いっぱいに広がりました。雪中キャベツは芯が一番甘みが強く、芯を切って天ぷらにするのもおすすめ。より甘さが引き立つのだそうです。

「“雪中キャベツ”はブランド野菜として定着してきています。今後は多少天候が悪くても安定した生産ができるようにし、販売のルートをさらに確立していきたい」と話すのはJA大北の青木剛司さん。「北アルプス山麓ブランド」のひとつとして、また雪国の産物として、雪中キャベツはこれからも発展していきます。

2月いっぱいが収穫の目処。3月になると花を咲かせようとキャベツは芽を出してしまい、糖度が低くなってしまうそう。期間限定の一品です。

シンプルにごま油と塩昆布で味付けした雪中キャベツはお茶請けにもぴったり。芯に近づくほど甘みが強く、キャベツ臭さもありません。

信州おたり雪中キャベツ生産組合(小谷村役場地域振興課農林係内)

DATA

住   所  :長野県北安曇郡小谷村中小谷丙131

T     E  L  : 0261-82-2588

 

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まるでフルーツ!雪国で育む甘~いスノーキャロット~ファーム鍋倉(飯山市)~

ファーム鍋倉 江口さん

長野県と新潟県の県境に位置する飯山市の「なべくら高原」。多い年には6mもの雪が積もる、県内屈指の豪雪地として知られています。

「昔、農学者で各地の地域おこしに取り組まれていた信州大学の故・玉井袈裟男名誉教授と酒を酌み交わしながら『この辺は雪が多くて冬は何もできないけど、雪が溶けた頃にたまたま畑に残っていたニンジンを食べたらおいしかったことがあったなぁ』なんて話をしたら、先生から『ぜひ商品化できないか』との提案を受けたんだよ」と話すのは、この地で40年ほど前から雪の下で育つニンジン「スノーキャロット」を栽培する江口宗晴さんです。

7月の種まきから4月末に収穫を迎えるまで9~10カ月と通常の2倍以上の時間をかけて栽培され、約半分の期間は雪の下で甘みを凝縮するスノーキャロット。ネズミなどの動物による食害や、雪解け水による根腐れなどにより、通常のニンジンと比較して7割ほどの収穫量になることもあります。その分、味は格別で、一口かじるとシャキッとした食感と甘さが口いっぱいに広がります。ニンジン臭も少なく、まるで果物を食べているかのよう。「これほど感動した野菜はない」、「ニンジン嫌いの子どももスノーキャロットは喜んで食べてくれる」など購入者から喜びのお便りが届いたり、収穫を待ちわびる電話を受けることも多く、一度食べると味の虜になるファンも多いのだとか。

「お客様の声が『今年も頑張ろう』と栽培の原動力となっています」と話してくれた江口さん。今回2m以上もの積雪の中、試し掘りをしてくれました。

よりおいしいスノーキャロット作りのため、さまざまな品種を研究しているそう。現在は鮮やかな色、甘さが特徴の「アロマレッド」や「ひとみ®五寸」という品種を試しているのだとか。

一方、雪に閉ざされた冷たい土の中から掘り出されると、地上との温度差から傷みも早く、生で食べられる期間は収穫時期の4月末から5月半ばまでとほんのわずか。そこで、もっと長い期間スノーキャロットを楽しみたいとの要望に応え、誕生したのが「信州鍋倉高原そのまんまスノーキャロットジュース」です。ニンジンのみで作られているとは思えないほど甘く濃厚な味わいで、近隣の道の駅や県内スーパーのほか、通販サイトなどでも販売されています。

このように雪深い土地に根ざし、風土を生かした産品を生み出してきた江口さん。「農業だけでなく、この地で雪と共にどう生きていくかが課題。黙っていても降るんだから、上手く利用しないとね」とも話す江口さんからは、次なる挑戦に向けた思いも感じられます。

雪の下は0度ほどの絶妙な温度が保たれており、土中のニンジンは凍らずに甘みを凝縮します。

長い期間スノーキャロットを楽しみたいとの要望に応え、誕生した「信州鍋倉高原そのまんまスノーキャロットジュース」

ファーム鍋倉のページをチェック!

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雪むろの統一ブランディングについて

「雪」は大切なエネルギー

豪雪地として知られる飯山市では、「雪」を利用した取り組みとして雪室を活用した事業を展開しています。多くの方々に「いいやま雪むろ」商品であることを分かっていただけるように、「いいやま雪むろ」の統一ブランディングを実施しました。

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いかがでしたか?利雪の可能性はまだまだ追及する価値のあるものばかりで、これからの市場開拓の余地が非常に大きいものであるといえるのではないでしょうか。「雪中で熟成される至極の農産物・加工品」是非、当サイトでもチェックしてみてください!

(この記事は2021年2月時点の情報です)

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