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大豆の究極の姿が長野県にあった!旨味と保存性を兼ね備えた長野県の誇る伝統食「凍り豆腐」のご紹介

記事投稿日:2020.10.12 NEW

寒さの厳しい冬の長野県では、各地で極寒の気候風土を生かした独特の食文化が育まれました。特に氷点下10度を下回るほど冷え込む日が多く、湿度が低くなる盆地や山間部では、その寒暖差を利用して、古くから冷凍と乾燥を繰り返すまさに「天然のフリーズドライ製法」によってさまざまな加工食品が作られ、保存食として重宝されてきました。

その代表格といえるのが、凍り(こおり)豆腐。大豆の旨味がギュッと詰まった伝統食材です。「凍み(しみ)豆腐」や「こうや豆腐」などとも呼ばれますが、戦後は凍豆腐組合により「凍り豆腐」が統一呼称とされ、現在はJASにより「凍り豆腐」が正式名称とされています。

11月3日は「高野豆腐の日」

~本年(2020年)に制定されました~

本年(2020年)には、長野県が所在地である全国凍豆腐工業協同組合連合会が、‟日本の食文化の伝承とそのすばらしさを再発見してほしい“、‟おせち料理を食して家族で健康な新年を迎えていただきたい“、との考えから「文化の日」であり、年内残り58日(コウヤ)である11月3日を「高野豆腐の日」と制定しています。

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長野県産「凍り豆腐」の生産量の推移について

寒冷地にある農家の冬の副業となり、明治時代に入ると社会情勢的にも需要が増え、製造戸数も増加しましたが、ほとんどが家内制手工業によるものでした。

そんな中、昭和4(1929)年に現在の「みすずコーポレーション」が、戻した時に柔らかく食感のよい「膨軟加工法」を発明。この製法が県内に普及し、メーカー各社も独自の研究開発を重ねていった結果、現在では長野県が全国の90%のシェアを誇る、随一の生産地となりました。

過去5年間における生産量の推移については、平成27年から減少傾向が続いていましたが、平成29年からの直近3年は、健康需要の高まりなどから右肩上がりで増加しています。

(長野県凍豆腐工業協同組合調べ)

長野県産「凍り豆腐」の栄養成分について

「凍り豆腐」の基本栄養素は以下の通りです。基本栄養素の半分をたんぱく質が占めています。

(七訂 食品成分表)

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「凍り豆腐」ができるまで~昔ながらの天然製法のご紹介~

「千年豆腐」小林豆腐工房 小林哲郎さん

長野県内では、佐久、諏訪、飯田地方を中心に生産が盛んな「凍り豆腐」。佐久地方では、なんと400年以上前の戦国時代に武田信玄が好んで兵糧としたことから作られるようになったと伝えられ、その製法は今とほぼ変わらないといいます。

また、八ヶ岳の麓、茅野市の蓼科中央高原近くでは、大正時代に地元の男性が和歌山県の高尾山で高野豆腐の製法を学び、伝えたことがきっかけで、作られるようになったようです。

そんな茅野市の白井出地区では、一年で最も冷え込む1月から2月に、特産の凍り豆腐作りが最盛期を迎えます。1960年代には、10件もの豆腐店がありましたが、今、昔ながらの手作り豆腐で天然の凍り豆腐を作るのはわずか1軒。「千年(せんねん)豆腐」の屋号を掲げる小林豆腐店だけです。(「千年豆腐」は基本的には自店のみでの販売ですが、昔ながらの製法を皆様にもお伝えしたく、同店を取材しました)

「豆腐が凍みるのは、マイナス5℃以下。晴れた日は、翌朝の放射冷却を見越して、日が沈んでから豆腐を並べて一気に凍らせるんです」と話すのが、豆腐作りを担うご主人の小林哲郎さん。取材当日の朝の気温はマイナス11℃。「今年一番の冷え込みで、最高の凍り豆腐ができましたね」と笑顔を見せます。

行程①「浸漬・磨砕・加熱・絞り」 18時間以上水に浸漬して膨潤させた大豆をすりつぶして生呉(なまご)にし、蒸気ボイラーで加熱して豆乳とおからに分離する。

行程②「凝固」 73〜75℃まで冷えた豆腐に天然のにがりを一気に加え、櫂(かい)と呼ばれる木の板で豆乳をしっかりと120回かき混ぜる。

凍り豆腐用の木綿豆腐の製法は通常と違っていて、豆乳に天然のにがりを加えた後の混ぜ方がポイント。通常の木綿豆腐は丁寧にかき混ぜ、ふわふわとしたおぼろ豆腐にして木枠の型箱で固めますが、凍り豆腐の場合はしっかりとかき混ぜて塊をなくした豆乳にします。

行程③「型入れ・圧搾・成型」 特注の木枠の型箱の中に木綿布を敷き、その中に豆乳を流し込み、蓋をして重石で圧力をかけながら水分を出す。

行程④「型出し・水さらし・冷凍」 豆腐の状態になったら型から出し、地下水にさらしてにがりのえぐみを取る。夕方、切って屋外に並べ、雪に当てず芯まで一気に凍らせる。

こうすることで、より硬く締まった豆腐ができ、凍り豆腐になった時に大豆の力強い味わいを感じさせながらも、なめらかな口当たりが実現するのです。一晩の急速冷凍で豆腐を芯まで凍らせたら、翌日からの作業は妻の千年(ちとし)さんにバトンタッチ。凍った豆腐をワラで数個編み上げて連にしていきます。

行程⑤「編み上げ」 翌日、凍った豆腐を3本のワラで編み上げる。手際のよさはまさに熟練の技だが、昔は各家庭の子どもの仕事だったとか。

行程⑥「凍結乾燥」 軒下などに干して自然凍結と溶解、乾燥を繰り返し、2~3週間で完成。白井出地区ではかつて行商も盛んで飯田市や甲府市まで売り歩いたそう。

千年さんはこの古くから伝わる編み方を叔母に教わったそう。こうして作った連豆腐を戸外に吊るし、清冽な空気と昼間の暖かい日差しによる凍結乾燥を2~3週間ほど繰り返したら、天然の凍り豆腐の完成です。例年、この作業を2月10日頃まで行うそうですが、今年は極度の暖冬に見舞われ仕込める日も少なく、キーンと冷える茅野ならではの寒さが待ち遠しいと語ります。

千年豆腐のマイナス10℃の気温で水分が凍結した状態の木綿豆腐。ここから自然乾燥と凍結を繰り返され、水分が抜かれて凍り豆腐となっていきます。

新しい取り組みや加工技術の進化により、注目を集める、長野県産「凍り豆腐」

近年、「凍り豆腐」については、研究機関との共同研究により、様々な効果があることが新たに発見されており、注目を集めています。

最近の事例では、旭松食品と愛知みずほ大学大学院、輝山会記念病院の共同研究「凍り豆腐の食後高血糖(血糖値スパイク)抑制効果」が、総合医療情報誌「薬理と治療」9月号に掲載され、ニュースリリースも行われています。(https://www.asahimatsu.co.jp/release/20200929spikes.html)

このように、長野県産の凍り豆腐は、それぞれのメーカーによって、原材料や製造工程等に工夫がなされ、多種多様な商品が生産・販売されています。そうしたメーカーの中から一部についてご紹介いたします。

旭松食品

業界最大手メーカー。「新あさひ豆腐」は、こうや豆腐を柔らかくするために使用していた重曹を炭酸カリウムに切り替えた特許製法で、ふっくらとしたおいしさはそのままに、食塩相当量をほぼ0にする大幅な減塩を実現。「第6回健康寿命をのばそう! アワード」にて「厚生労働省局長優良賞」を受賞しました。使用大豆も国際規格であるグローバルGAP認証やアジアGAP認証のものに順次切り替えています。取引先のパン店では粉豆腐を使ったパンが世界大会の健康パン部門で優勝するなど、用途の可能性も広がっています。

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信濃雪

中小企業ならではの強みを生かし、手間ひまかけた商品を開発。国産大豆を細かく粉砕した生呉(なまご)の状態から熱を加える前に豆乳とおからに分離させる凍り豆腐業界唯一の「生搾り製法」を採用。豆乳だけに熱を加えてにがりを打つことで、大豆の皮や胚芽に含まれる苦みや渋みといった雑味が豆乳に入らず、歩留まりは悪いものの、その分、豆乳が濃く大豆の味がしっかりとしたこうや豆腐を実現しています。「連豆腐」は昔ながらの風情を連想させる商品でおみやげとしても人気です。

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登喜和冷凍食品

中央アルプスの伏流水からなる軟水の井戸水を使用することで、昔から柔らかい食感の凍り豆腐ができると評判。生産量は業界第3位。「信州産大豆こうや豆腐」は大豆の味が濃く、凍り豆腐にしても大豆由来の甘みや香ばしさを残せる長野県産のナカセンナリを100%使用し、もっちりなめらかな食感が特徴です。凍り豆腐作りの技術を活用し、養命酒製造とコラボで開発した熟成豆腐チーズ「醍醐丸」も注目を集めています。

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みすずコーポレーション

昭和初期に発明されたアンモニアを使う「膨軟加工法」は、当時の凍り豆腐の味、品質、生産性などすべての面に革新的な進歩をもたらしました。特許も取得しましたが、業界全体のためにと長野県内メーカーには無償でその製法を公開し、長野県産凍り豆腐が全国に広まっていくきっかけとなりました。その後、重曹を使う製法が誕生し、今では主流となっています。現在も業界の先駆者として、従来の概念にとらわれない用途やレシピの提案と商品開発にも積極的。そのひとつといえるのが、「簡単!粉とうふ」。乾燥野菜や調味料が一緒になっていて、お湯とフライパンだけで調理が可能なアイテムです。

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いかがでしたか?たゆまぬ製法・技術の研究と開発・改良、そして伝統の継承により、様々な用途に対応できる商品が生み出され、日本の食卓へ送り届けられている長野県産「凍り豆腐」。ぜひ、チェックしてみてください!

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